2012/04/12

Legend of Grimrock : マニュアルの序文を日本語にしてみた

2012/04/13 追記:grimrock @ ウィキ - 日本語訳によりこなれた訳が載っているのでそちらを参照することをお勧めする。一応、当該ページにはネタバレはない、と思う。



てことで、個人的に相当期待していた「オールドスクールRPG」、Legend of GrimrockがSteamその他で購入可能になった。おれはpre-orderしていたので事前にマニュアルその他に目を通していたのだが、とりあえずその導入部分を日本語にしてみたので晒しておく。とくに許諾を得ているわけではないので、もしクレームその他がついた場合には光の速さで公開停止する。また、機械翻訳よりはマシという程度なので(通しで推敲など当然していない)、もし妙な記述などがあった場合は100%おれの責である。そのあたりを了解してもらえる人のみ読んでほしい。

実はほぼ全部日本語にしてみたのだが、いわゆる「マニュアル」部分はおそらく必要ないだろうというくらいシンプルかつ平易なのでとりあえず。






老いた賢人の戯言

where a few observations are made at the top of the world and some light is shed on King's Justice.

あの聳え立つ頂を見よ!Grimrock山に関しての口伝は不足しており、書かれたものとなるとほとんど存在しない。この山の超常的な高い頂は、我々の王国北方の国境にあるDearthfang稜線の中央に聳え立っている。私はこの偉大な場所を訪れる機会があった。これは、この「世界の頂点」への滞在中に行った観察を記録しようという、つつましやかな試みを記したものである。

Grimrock山にもっとも近い村はThraelmである。この村は山から馬で7日間のところにある、さびれた採掘業のコミュニティだ。この距離からでさえ、Grimrockの頂上は他に見えるどの山よりも高く聳えた姿をぼんやりと晒している。それはまるで、神聖な力が地上から巨大な釘を打ち付けたかのように突き出している。その岩壁はとても急でほぼ垂直であり、登攀は不可能だ。実際、頂上にたどり着く唯一の方法は飛行船だ。

王の庇護下で、私は飛行船による頂上への旅という珍しい経験をする機会に恵まれた。私はとても不快な仲間-ひどく臭う囚人たちとその護衛と同行した。囚人たちは最終試練のために連れてこられていた。

我々は日の出とともに頂上に到着した。そこは決して忘れようのない景色だった。山は霞のような雲に覆われ、昇る日の光はその雲を通して紫の光線となって、頂上の奇妙な形の岩や遺跡を照らしていた。大気は凍て付くようで、不気味なほど静寂だった。そこに生命の兆候は存在しなかった、齧歯類や鳥類すらどこに見当たらないだけでなく、植物も生えていなかった、飛行船の船長は巧みな操船で鋭い岩を回りこみ、数十年も前に王の命により建造された、腐った木のプラットフォームに船を停めた。

頭巾を被った巨像群を通り過ぎて歩いていくと、ふいに私は彼ら…頭を垂れ、衛兵に囲まれながら私の後ろを歩く4人の囚人の運命を考え、良心の呵責に苛まれた。私は身震いしたが、彼らは犯罪者たちであり、有罪を宣告されるからには、このような酷い仕打ちを受けるのは当然なのだ。奇妙なことに、王立図書館にある歴史書にはこれらの像や遺跡に関する記述は一切存在しなかった。私にはこれらが非常に古いもの、おそらく王国成立前のものであるという推論をするのがせいぜいであった。この巨大な像は人間5人分の高さがあり、単一の岩塊から削り出されているように見えた。像は時間の経過に抗うかのように立っており、天候やこの頂上で常に吹いている風による風化の兆候はほとんど見られなかった。私は、おそらくこれらの像を維持するようにかけられている魔法のオーラをかすかに感じることができた。

リング上に配置されたそれらの像の中心にはGaping Maw、未だまったく不快なほぼ完全な円形の落とし穴があった。そこから漂う鼻をつくような悪臭と煙は、私の目をひどく刺激した。王の使いの者が囚人たちにこの穴の周りに集まるよう命令し、裁判の準備をする間、私はこの頂上を歩きまわり、測量を行った。私は、この穴が頂上の地理的な中心に正確に位置しており、自然にできたものではありえないと結論した。

過去にもこの穴の奥への探検が行われたが、ただ一人の例外を除いて誰も戻ってこなかった。その探索隊は勇猛な戦士であり敬虔な騎士でもあった、Perel伯爵が率いたものだ。トーチ、重装鎧、剣、クロスボウ、さらに1週間分の食糧を持ち、Perel伯爵は12人の勇敢な部下とともにこの深淵を降りていった。それから3日後、たった一人の生き残りが暗闇から姿を現わした。彼はPerel伯爵の従者であり、ひどく発熱し瀕死の重傷を負った若者であった。彼はその日の晩に命を落としたが、それまでにその目で見てきたことを報告することはなかった。熱に浮かされながら、彼は数階層下の曲がりくねったトンネル網で迷っていたことを気が触れたかのように喋りつづけた。彼は、恐るべき罠が彼らに液状の炎を浴びせ、同行者の顔を溶かしていく様子を恐怖にかられ金切り声で叫びつづけた。Perel伯爵は袋小路で巨大な岩のブロックが天井から降り、彼が探検していた通路を塞ぐ罠にはまった。

同行者の何人かが死に、伯爵の死によってそのモラルが揺さぶられた彼らは、奇妙なことに中央に浮かぶクリスタルから冷たく青い光で満たされた、埃で覆われた広間にキャンプをはった。休息の間、闇の生物が現われた。見張り役は、突然現われた巨大カタツムリが鎧を急速に溶かしてしまう酸を吐く前に、仲間に危険を知らせるのがやっとだった。さらに、従者が大きなカラスとワイバーンの交雑種と表現した、奇妙な翼を持つ生物の群が彼らを襲った。この空飛ぶ怪物は甲高い声をあげ、彼らを爪で引き裂き、彼らの上を覆い尽した。巨大な蜘蛛や、毒性のガスを発生するマッシュルームのような生物が素早く近づいてくるころには、彼らはハエのように床に転がっていた。しかしこの従者は逃げ出し、なんとか広間の入口まで戻ると、残してあったロープを登り脱出した。その晩、彼が死ぬ前に言及した最後の言葉は、暗雲の中で回る歯車に吊るされるという幻覚と、熱にうかされて見ていた夢についてのことだった。

私が法廷の「胃」に戻るころにはもう準備が整っていた。王の命により、Grimrock山頂での試練のため、毎年屈強な男女が王国中の監獄から集められた。そこで彼らは名誉を回復する最後のチャンスを与えられた。あなたも知っている通り、王は激烈であり、まさにそのように行動していた。未だGrimrock山の秘密を暴くに十分な勇敢さを備えた者はいなかった。いつかそのうち、こうして集められる犯罪者の誰かが、王の部下に為し得なかったことを完遂するだろう。勝利を掴みここから脱出し、この古代の地下迷宮に対する王の渇望を満たすことだろう。

私は再び、新しく連れてこられた恐ろしい囚人たちに目をやった。彼らの眼には決意が感じられた。それは、どんなことが地下で待ち受けていようと生き残る、という意志だったのかもしれない。彼らは足枷で互いに繋がれていたため、1つのチームとして行動することを強制されていた。しかし彼らは武器を持たず、ボロ布を纏っているだけだった。これまでの探検が全て失敗に終わっている以上、彼らにどんな望みが持てるだろう? しかしこの犯罪者たちは失うものなど何一つ、勝利するための自由すら持っていない。もしかしたら、それが違いとなるだろうか?

私は、彼らが衛兵によってこの穴に突き落とされた時に発した、その叫び声の響きが未だに忘れられない。

From the Memoirs of Magister Alarast
Sage of the Royal Library

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