とりあえずこの両者、E3では:
- Forza Motorsport
- Gran Turismo
- GTPSP発表。実機プレイ映像公開?発売は11月
- GT5のコンセプトムービー公開
てな感じだった。
マイクロソフトカンファレンスを生で観ていたのだけど、FM3はすごかった。いきなりの車内視点、そして横転。とくに横転の実装は主にメーカーからの許諾の面でよくできたなぁ、と。これでスパコナ系のセッティングは撲滅されるはず。どうも勘違いされるのだけど、ただ「車が転がるから」よろこんでいるわけじゃないんだよ。一方、GTの方はGTPSPをリリースする気があったのにまず驚き、GT5が未だにコンセプトムービーしか公開できないことに驚いた。もうほとんどベイパーウェアじゃねぇか。ポリフォニーデジタルは何やってんだ?
しかも、ポリフォの中のあのお人はこんなことまで言い出した。
グランツーリスモシリーズプロデューサー、山内一典氏インタビュー「グランツーリスモ for PSP」プレビュー -GAME Watch
これ、ちゃんと読むとなかなか腹立たしい感じなのだが、たとえば、
山内氏「シミュレーション部分などは『グランツーリスモ5プロローグ(GT5P)』と同レベルのものが実装されているとお考えください。車両データはPS2『グランツーリスモ4』、PS2『ツーリストトロフィー』のものをベースにしていますが、描画系エンジンに関してはPSP向けへ新規開発しています」
とかふざけんな、と。つまり、GT5Pの物理シミュレーションはPSP(R4000x2だっけ?ゲームで使えるのは1個?)で賄える程度のものでしかない、ってことだ。いくらなんでも「PSPと同等」ってのはひどいとおもうぞ。結局、GT5Pになってもそれっぽく見せるだけの処理しかしていなかった、ってことを公言したわけだから。もっとも、GT好きなひとのほとんどは「シミュレーション」に魅力を見出しているわけじゃないだろうし、さほど問題ないかもしれない…まぁ、例によってこれも「嘘」かもしれないけどね。
さらに、
山内氏「『GT5』の発売はまだはっきりといえません。いや、すぐに出そうと思えば出せるし、一方でまだまだやり足りないことはあります。やはり納得のできたものになってから出したいんです」
なんつーか、こういう「くりえーた気取り」はもうやめたらいいのに、とおもう。こういう台詞吐ける奴がGT5Pリリースできちゃうとか何の冗談かと。いや、「出そうと思えば出せる」の具体例がGT5Pか。普通出せねぇよアレは…すくなくとも初代GTは衝撃的だったし、一時代を築いたのは誰しも認めるところなのだが、これじゃホント台無しだ。それに、こういう物言いはユーザをバカにしている、とは考えないのだろうか。万が一本気でこう思っているのなら、せめてリリースの目処がつくまでは黙っているべきでは?毎度毎度代わり映えのしない「コンセプトムービー」を垂れ流すのは不誠実だとおもうのだけど。このひとに関しては「息をするように嘘をつく」って先入観があるから、余計に批判的になってしまう。
てな感じで、ある意味相変わらずのポリフォに対し、Turn10は堪忍袋の緒が切れたらしい。
Turn 10 on Forza 3: ’No game competes with us’ | Joystiq
Forza 3ディレクターのDan Greenwaltの発言だが、これまでの控え目さが嘘のようだ。どんなことを言っているのかっつーと…「ぶっちゃけた話、この業界に入った理由はGTの存在だ」「山内氏とPS1での制作チームを支持するが、彼はわれわれにバトンを渡したんじゃないかと感じている。彼にはそんなつもりはないかもしれないが、我々はこのジャンルを新しいレベルに引き上げた一方で、彼らはこのジャンルを進化させることを止めている。繰り返しになるが、彼のことは大変尊敬している。しかし、彼らはいささか時代遅れではないだろうか」「裸の王様だ。私はそうはなりたくない。彼の周りを非難したくはないが、現状では我々に対抗できるゲームはない」
さらに、
Gamasutra - News - E3: Forza Dev Turn 10 Downplays GT5 Threat
こっちはTurn 10マネージャーのAlan Hartman。E3の会場で、Gamasutra記者に対しての発言。「我々は自分たちが作り上げたものについて、非常に楽観的に考えています。ここに来る準備、リングに上がって戦う準備はできているのです。もし対戦相手が現われないのなら、どうしようもありません。そんなわけで、私は市場に登場するものだけを相手に戦うつもり、それだけです」。さらにGT5について「私はその発売日を聞いていません。なので、発売日を聞くまでは別段気にとめません」
う~ん、気持ちはわかる。まったくリリースが見えてこないくせに大風呂敷広げてばかりの相手から「Forza2は多機能だが安物の時計、GT5は機能を絞り込んだ高級時計」などと貶められたりすりゃそりゃ怒るっての。しかもこれ、山内氏本人の発言だからひでぇ。こういう下品な物言いをしていないだけまだマシ、とも言える。でも、正直にいってこういうのは好きじゃない。いちいち言葉にしなくても、リリースされたモノを見れば十分わかるよ。とりあえず落ち着け。落ち着いたら、黙って体験版用ビルドを作る作業に移るんだ。
まぁ、現時点であのクオリティを実機デモで見せられるのだから、それなりの自信は当然あるのだろうなTurn 10。もちろんグラフィックだけではなくて、物理シミュレーションもタイヤのよじれまでシミュレートする、ということでさらに弄り甲斐がありそうだ。現状、車内視点で60fpsが出ていない、などといった問題はあるようだが、発売までには対応してくるだろう。Forza 2で相当遊ばせてもらった人間としてはその程度の信頼感はある。逆に、山内氏の発言は繰り返しになるが全く信用していない。せめて実機プレイ動画を公開できるようになってから吠えてほしい。