2009/03/28

きみとぼくと立体。



きみとぼくと立体。


昨日、ほとんど前触れなしにリリースされたこのゲーム、正直苦手なパズルゲーなんだけど妙にいい感じ。ゲーム内容をおおざっぱに言うと「画面中にぷかぷか浮いた立方体に人間(ゲーム中ではニンゲと呼ばれる)をバランスを崩さないように置いていく」ゲームだ。置いた結果アンバランスになると当然立方体は傾き、その上に乗っているニンゲもバランスを崩す。放っておくと立方体から落ちてしまうので、そうならないようにニンゲを投入してやる必要がある。ただ、タチの悪いことにニンゲは安定した状態だと勝手に歩きまわるので、それが原因で予想外なことも起こりうる。時には落ちそうなニンゲを別のニンゲが助けたりもするので、悪いことばかりではない(らしい)。


と、そんな感じで置いたニンゲの数が目標値に達すると「ジャッジ」と呼ばれるフェイズに入り、3カウントの間維持できればクリアとなる。すると元の立方体に繋がる形で立方体が1つ増えていき…これを6回繰り返してレベルクリア、てな感じ。公式サイトを見てもらえばだいたいの感じは掴めるはず。


操作は「wiiリモコンを上下に2回振ってニンゲ準備(リモコンの中に生まれる、という設定)」「立方体上の2点をポイントして選択(ニンゲは同時に2人配置する)」「wiiリモコンを振り下ろしてニンゲを投げいれる」という、かなり直感的なインターフェイスになっている。wiiリモコンのモーションセンスをおおざっぱな機能にしたつかっていないのはいい。あのモーションセンスは精度がかなり低いので、このくらいの割り切りにしておかないとストレスにしかならない。


とまぁ、ルールは簡単なのだが、やってみるとかなり楽しい。非常にシンプルで、気軽にプレイできるのだけど、いい意味で思い通りにならないことが多々ある。というのも、立方体が増えてくると重心が直感的にはわからなくなってくるので、普通にバランスした(とおれが思いこんでいる)位置にニンゲを投げたらバランス崩れまくったり。で、あわてて後続を投入しようとするんだけど、変な場所に投げ入れちゃってさらに悪化、おれパニック、みたいなことがよくあった。


グラフィックデザインはミニマルな感じで、音とのシンクロなど、演出に Rez の影響もあるのかなぁと思わされるところもある。このあたりを含め、全体に「気持ちよさ」を感じさせるプレイ感覚を提供したいのだろうなぁ。また、レベルクリアするとそれまで落ちずに残ったニンゲたちが白い鳩になって飛んでいくという、ちょっと怖い感じの演出もある。BGMもアンビエントっぽいもので、この雰囲気によくはまっている…と、ここまで書いておもったが、これ、一昔前ならSCEからリリースされそうなゲームだなぁ。ただ、パズルとして極まった出来かどうかはおれには判断できない。ロジカルに困難さが増していくっつータイプではない、かな。


で、このゲーム。あの飯野賢治が絡んでいるらしい。飯野といえば、おれは「エネミーゼロ」で煮え湯を飲まされた記憶しかない。何のことはない、その難易度に全く歯が立たなかっただけだ。おれは自分に「あれは理不尽なだけだ。ゲームとして面白ければもっと本気でプレイしたんだ」と言い聞かせているが、クリアできなかった事実に変わりはないわけで。今回は、まるで毛色の違うゲームではあるけれども、ぜひオールクリアしてやりたいな。


そういや、彼はiPhoneアプリでもミニマル風味のゲームを出していた。おれのiPod touchは容量いっぱいいっぱいでもう何も入れる余地はないのだけど、何か消して入れてみようかな。





3 件のコメント:

  1. 飯野です。

    レビュー、ありがとう。

    ずいぶん、細かいところまで見ていただいて。(-:

    ロジカルではないですね。フィジカルが強いです。
    所謂パズルゲーム、にしないよう、開発しました。

    ありがとうございます!
    全クリア目指してください。そこから……。(-:

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  2. ども、まさか御本人に読まれるとは思いもせず…こんなことならもうちょっと持ち上げときゃ :p

    いやぁ、でもじわじわくる面白さですね、これ。「所謂パズルゲーム、にしないよう」というのをプレイヤー側も意識すると世界がひらける感じです。あまり時間に気を取られずにやった方が楽しめそうです。いやぁ、ひさびさにwiiでゲームやりましたよ。まだ2人プレイは未体験なので、嫁さんとやってみたいと思ってます。

    まずは全クリア、ってことでプレイしてみますね。エネミーゼロの仇を…

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  3. >こんなことならもうちょっと持ち上げときゃ

    本気で語りますが、こういう素の意見が、心から嬉しいし、役立つんです。
    以前はパッケージ同封の、ユーザー葉書があったのですが、これオンラインなんでね。
    だから、あちこち覗いております。たぶん、ほぼ全部読んでるんじゃないかな。(-:


    >所謂パズルゲーム、にしないよう」というのをプレイヤー側も意識すると世界がひらける感じです。

    ゲームの進行と、お題の変化、増えてくる要素で、そこは言わずと気付くかなあ、と設計したのですが。どうかしら。


    >あまり時間に気を取られずにやった方が楽しめそうです。

    いちど、タララとプレイしてから、スコアに目が向くと、また違ったゲームに。
    もちろん、方や、そんなことより先に、全クリア、という人も、また違ったゲームに。(-:

    今回、そういうふうに設計してるんですけど、理解していただくと嬉しいんですよね。


    >まだ2人プレイは未体験なので、嫁さんとやってみたいと思ってます。

    2人プレイ、さっぱり違いますよ。
    1Pと2Pで、ルールはほぼ同じにして、全く違うフィーリングを、がテーマでした。

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